自己紹介


はじめまして。近藤紀文と申します。
当ブログにご訪問頂き、ありがとうございます。

このブログでは演奏会(ライブやコンサート)参加の履歴や
日常生活で思ったことについて、様々な視点で書いていきます。

どうぞよろしくお願いいたします。


2015年11月15日日曜日

日本女性礼賛

晩秋好天の日曜日。
親戚の法事の帰路に直島宮浦港から高松行きのフェリーに乗った。


親戚とは言え、遠縁で言葉を交わすことの少ない参列者とのぎこちない会話、
法要から墓参、会食までワンセットになった一日に疲れた。


一刻も早く、手にぶら下げたお供えの重さから開放されて、
椅子に座り込みたかった。


何とか座席に倒れこみ、ほっとしていたその耳に、
目の前のボックス席に座っていた数人のオバサン集団から、
ただならぬ話し声が聞こえてきた。韓国語だ。


ちなみに筆者は 亡妻が嫁入り道具に持って来たVHSビデオの有効利用と称し、
昭和60年頃から、NHK教育TVで放送された
①英・②独・③露・④仏・ ⑤西・⑥中・⑦韓・⑧伊・⑨亜,
九か国語の語学講座を録画し、 語学ならぬ、娯楽番組気分で見ていた。


二児をさずかってからは、幼児教育と名を変えてこれは継続したのだが、
肝心の子らにはそっぽを向かれ、 バカでも十年近く九言語に接した親父の方は、
目の前で話されるこれらの言語が、訳せと言われるとつらいが、
何語か峻別できる程度には、浅知恵が付いた。


さて、オバサン集団の話題に話を戻すと、
スタートは娯楽番組気分と言いつつも、 多言語をかじった者の悲しい習性で、
まず、目の前に聞こえる言語が何語かを聞き分けようとし、
それが韓国語と分かると、今度は多少たりとも内容を把握しようと耳をそばだてた。

すると、後ろの方から鼻音の混じった、これまたオバサン集団の話し声。


最初は東北の人かと思ったが、さにあらず。
こちらはしばらくすると、本土か台湾かは分からないが、
いわゆる方言中国語ではない、普通話と呼ばれる 標準中国語であることが分かる。


以後、小一時間、韓国語と中国語のサンドイッチ状態の中で、
中途半端に理解できるがゆえに、 ついぞ精神は休まることなく、高松に降り立った。


旅行中ということで、各国女性集団とも着衣は着崩し気味になっていたが、
その気崩しセンスが国ごと微妙に違う。

パーマが崩れてアフロヘアー気味になった人もいて、
 (昔はこんな髪の人、日本にもいたなあ) と思いつつ、トイレに行きたくなった筆者、
 小豆島行き高速艇の待合所のある建物のドアを開けた。


目の前に見えたのは、
ほぼ満席の待合所の中で、 半数以上を占める女性の姿。

先程の韓・中の女性陣と比べると平均年齢は高そうに見えたが、
平服とは言え、服装に乱れはなく、髪は美しくとき分けられ、
ある意味、 (ああ、これが日本なんだ) と、妙な安心感が沸いてきた。


週刊誌的調査ではあるが、洋の東西を問わず、
結婚したい女性の国別順位で日本人女性は常に高順位を占める。
中国に至っては、ダントツの一位だ。


その原因は、さだまさしの『関白宣言』の歌詞そのものだ。
夫より出しゃばらず、 化粧がうまく、 いつもきれいで、 清潔好きで、と、手放しのほめ様である。


テレビ映像の高画質化で、 世界各国の女性の日常の素顔が
リアルな大画面で送られて来るのを見ると、 これは決して誇張ではない。  

2015年8月1日土曜日

『 な・・・そ 』 について

前回の続き。

北原白秋の短歌
 『 春の鳥 な鳴きそ鳴きそ あかあかと 外の面の草に 日の入る夕 』
 と、短歌の世界では、近代でも『 な・・・そ 』 は使われている。

焦点は日本語と現代フランス語が、
他の言語にはない共通の話法を持っていること。

・・・不思議である。

2015年7月31日金曜日

古典、徒然草のなかに 『 な食べそ 』 という表現がある。

この否定形の 『 な・・・そ 』 の形はいつの間にか消えて、
『 な 』は最後について、 『 食べるな 』となっている。

フランス語で同様の話法が、正規の話法であり、
『 ne mange pas 』 は、まさに 『 な~食べそ 』 です。

で、ここで湧く数々の疑問


1.『 な・・・そ 』 は日本語話法の中でいつ興り、いつ消えたのか。


2.(1)英語、(2)ドイツ語、(3)ロシア語、(5)中国語、
  (6)フランス語、(7)スペイン語、(8)韓国語、(9)イタリア語、
  (10)アラビア語のなかで、
  現在の話法の中でこの否定形を使うのは(6)フランス語以外にない。


3.ラテン語を語源とする(6)フランス語、(7)スペイン語、(9)イタリア語に限っても、
  この話法があるのは(6)フランス語のみ。
  ラテン語に遡って検証する必要がある。


4.(6)フランス語では、あくまで簡略話法としてだが 『 mange pas 』 はある。
  『 ne mange 』はない。


5.洋の東西を問わず、『 N 』の付いた接頭語、接尾語は否定形が多い。

  (a) アン、ウン [ (1)英語、(2)ドイツ語、(6)フランス語、(7)スペイン語、(9)イタリア語 ]
  (b) ノン [ (6)フランス語 ]
  (c) ニエ [ (3)ロシア語 ]
  (d) アン、モン[ (8)韓国語 ]
  (d) な、ない[ 日本語 ]

  逆に、否定形に『 N 』の付いた否定接頭語、
  接尾語を使わないのは
    没(メイ)、不(プー)[ (5)中国語 ]くらいである。


6.ならば、フランス語はなぜ簡略話法で否定形の 『 ne 』 を取らず、
  接尾語の「mange pa」が生き残ったのか


7.日本語でも、なを取って 『 食べそ 』 だけで通じた時期があったような。
  このへんと、1の 『 な~食べそ 』 の盛衰は、
  地勢学 ( Geopowernology ) 研究の範疇であろう。